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聖者が街にやって来た

新旧住民入り乱れる再開発地区で連続殺人。
どの現場にも残された一片の花びら――。
同一犯か、模倣犯か。
『骨を弔う』で話題の日本推理作家協会賞作家、渾身の書き下ろしミステリー。
企業誘致に成功し、タワーマンションも乱立して人口が急増する神奈川県多摩川市で、小谷桜子は古くから花屋を営んでいる。
娘の十七歳の菫子が市民の結束を目的に企画されたミュージカルの演者に選ばれた。
新旧の住民が入り乱れながら盛り上がっていく街。
だが、水を差すかのように若い女性が立て続けに殺される。
それぞれの遺体近くには異なる花びらが一片だけ、なぜか残されていた。
犯人が捕まらずに謎も不明なまま、街は恐慌状態に陥るなか、今度は菫子が何者かによって誘拐されてしまう。




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