戦後の混乱期。<br />長崎で生まれた雅彦は、三歳の時に両親からヴァイオリンを与えられ、将来を嘱望され幼くして上京する。<br />成長する中で雅彦は、大切な家族、友人、仕事仲間たちとの幸福な出会いと凄絶な別れをくり返してきた。<br />ささやかだけど美しい人生を懸命に生き抜いた、もう帰らない人々への思いを愛惜込めて綴る、涙溢れる自伝的長篇小説。<br />