島抜けした元博徒・丹次の兄捜しはいよいよ佳境。<br />眼を悪くした兄・佐市郎の居場所へついにたどり着けそうな予感に気が逸 はや る。<br />一方家業の乾物問屋を潰し、親に首を吊らせ、佐市郎を捨てた兄嫁と情夫とは方をつけなければならない。<br />そしてすべてが済んだ時、丹次が下した衝撃の決断――。<br />兄弟の強い絆に胸締め付けられる、感涙のシリーズ最終巻。<br />