10歳のとき、義父がアタシを蔵に閉じ込めた。<br />以来、一歩も外に出たことがない。<br />暗闇の中で続く、飢えと渇きと孤独。<br />20年後、新月の夜にアタシの体に「ある変化」が――。<br />ついに‘アタシ’の存在に気付いた少年が、禁断の扉を開ける! 少年が見たものは、絶命した女と、大量の黒い花。<br />その「種」が音もなく世界を侵食し始め……。<br />悲劇の幻想ホラー。<br />