「好きになるということは、好きになると決めること」母性より女性を匂わせる母と、売れない春画を描く義父に育てられた姉妹ユリエとマリエ。<br />温かく濃密な毎日の果てに、二人はそれぞれの愛を見つける。<br />高校教師になった妹マリエは教え子のミドリ子の兄と恋に落ちるが、ミドリ子の愛人は母の恋人だった…。<br />芥川賞作家が描く、傑作恋愛小説。<br />