八丁堀の地蔵橋で幼女の溺死体が揚がった。<br />その体には殴打や火傷による無数の傷痕が。<br />一方で親の愛情の証しか、着物には名前と住所を記したお守り袋が縫い込まれていた。<br />すぐさま岡っ引が身元確認に走るが、幼女の長屋は小火騒ぎの真っただ中。<br />はたして幼女の死と何か関係があるのか......? 幸薄い母娘の儚い希望を描く感涙の表題作ほか全四話。<br />