女性判事・片陵礼子の経歴には微塵の汚点もなかった。<br />最高裁判事への道が拓けてもいた。<br />そんな彼女はある男が気になって仕方ない。<br />かつて彼女が懲役刑に処した元服役囚。<br />近頃、裁判所の前に佇んでいるのだという。<br />違和感を覚えた礼子は調べ始める。<br />それによって二人の人生が宿命のように交錯することになるとも知らずに......。<br />感涙のミステリー。<br />