何気なく見ていたテレビから流れだした奇妙な手拍子。<br />気がつくと「私」は、いつの間にか頭を失っていた…。<br />いっぽう、精神科医の満ちるは、ある日患者・小川少年のケアを依頼される。<br />主治医の松下とともに面会した彼女は、少年の手のひらにあいた穴の存在に気づいた。<br />その刹那、奇妙な手拍子が病気に響きはじめ、満ちるたちは謎の空間へと飛ばされてしまう―重なりあうふたつの不思議を描く、新世代の幻想小説登場!第1回ハヤカワSFコンテスト最終候補作。<br />