四季彩のサロメまたは背徳の省察
私立扇央高校朗読部の主・華影忍。
‘歩く女百科全書’を自称する彼は、新入部員の後輩、通称「カラス」から、春休みに一目惚れした女子生徒を探してほしいと頼まれる。
だがカラスが探していたのは「存在するはずのない」少女だった……。
カラスの仄かな恋心は、嫉妬が引き起こした残酷な夏の事件、軽薄さが全てを崩壊させた秋の事件を経て、次第に忍と彼の婚約者の歪な関係へと繋がっていく――。
青い春の只中で、今は亡きサロメの幻影に囚われた美しき男子高校生の一年を描く。
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