午前3時、殺人課のステファノポウラス警部の電話で、ぼくはたたき起こされた。<br />「まっとうな警官なら仕事にとりかかる時間だよ」若い男の死体が、地下鉄ベイカー・ストリート駅の構内で発見されたのだという。<br />すぐに駆けつけて調べてみると、魔法で作られた陶器のかけらで刺されていた。<br />こんな時間になぜ、どうやって地下鉄に入りこんだのか?捜査を続けるうち、ぼくは古都ロンドンの地下迷宮へと迷いこんでいった……