鋼
「おれを殺したりはしないよな?」「だめか?」「やめてくれ。
永久にムショ暮らしだぞ!」「おれはまだそれほど歳じゃない。
何年か無駄にしたっていいさ」殺人罪で11年の刑務所暮らしを終えた元私立探偵のクルツは、すぐにファリーノ・ファミリーのドンの邸宅を訪れる。
高齢のドンが負傷して以来、弱体化してしまったファミリーのトラブルを解決してやろうというのだ。
1カ月前、ファミリーの内情を熟知している会計士が失踪した。
時を同じくして、ファミリーの生命線である密輸事業に妨害が頻発する。
荷物を運ぶトラックが次々とハイジャックされるのだ。
対立組織の差し金か、FBIの介入か、あるいはファミリー内部の裏切りか。
背に腹はかえられないのか、ドンはクルツのオファーを受け入れる。
だが、調査に着手したクルツの背後に、早くも殺し屋の影が…。
正義か?悪か?鋼鉄のハートと腕っぷしで街の暗部を叩き切る、非情の男ジョー・クルツ。
SF&ホラーの鬼才が挑む、ハード・アクションの会心作。
/掲出の書影は底本のものです
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