朝、自分のベッドで目をさましたとき、リーはその日がなぜ他の一日と違っているのか、理解できなかった。<br />しかし、今日が特別な日であることは確かだった――魅力的な妻と愛しい息子を持つ男。<br />その申し分のない生活にも、いつのまにか滅びの風がやってくるのだった――表題作を含む五篇を収録した連作短篇集。<br />栗本薫が‘死を見つめよ’のメッセージを核に、透徹した視点で、人類の歴史と滅亡について物語る問題作登場!