ある日、全国各地で子どもがひとり、またひとり、と家族の前から姿を消していった。<br />ある者はひとりで、ある者は複数で。<br />そしてそんな子どもたちが歩く天空からは、エンゼル・ヘアーやキャラクター・カードのお札までもが降ってきたのだ。<br />かつて、江戸時代、数回にわたり大量の人びとが伊勢神宮に参拝し、この現象は「お陰参り」と言われた。<br />時に、お陰参りには、多くの子どもが参加した。<br />突然の、児童大量失踪現象。<br />これは現代のお陰参りなのだろうか。<br />
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