マナスル登頂を目指す登山隊の隊長になってくれ、さもなくば――得体の知れない男から脅迫され、登山家の滝沢はやむなく仕事を請け負った。<br />が、出発した登山隊はどこか不自然だった。<br />実は彼らは偽装したチベット・ゲリラの部隊だったのだ。<br />しかも部隊の全員が銃で武装している。<br />彼らの真の目的は何なのか。<br />厳寒のヒマラヤを舞台に展開する陰謀、裏切り、そして壮絶な逃避行――迫真の筆致で描く、山岳冒険小説の傑作。<br />