ハイランドの賢王は病に侵され、刻一刻と死へ近づいていた。<br />〈骨牌(かるた)〉を宿さぬゆえ兄である王を救えぬと悔いる王子ロナー、望まぬ〈骨牌〉を宿したアトリ。<br />国を救うと奔走するふたりは、千年の時を超えて隠されてきた〈詞〉の真実を知る。<br />一方、〈異言の王〉は災厄で美しい街々を破壊し、その軍勢は王都を滅ぼさんとすぐそばまで迫っていた――