幕府の敵を成敗する。<br />「陰仕え」として密命に従い、紋四郎は友を己の手で斬った。<br />激しい後悔に苛まれる中、次なる命はかつての同門の兄弟子を斬れというものだった。<br />この苦悩の極み、愛妻さくらに吐露することも叶わない。<br />そのさくらは生来の好奇心が昂じて「難題相談処」を開くが、ある殺しの下手人に迫り、その身を狙われる。<br />さらに紋四郎は何者かの奸計にはめられ、夫婦ともに危難の渦に……おしどり夫婦の命運は?