スパイはいまも謀略の地に
イギリス秘密情報部(SIS)のベテラン情報部員ナットは、ロシア関連の作戦遂行で成果をあげてきたが、引退の時期が迫っていた。
折しもイギリス国内はEU離脱で混乱し、ロシア情報部の脅威も増していた。
彼は対ロシア活動を行なう部署の再建を打診され、やむなく承諾する。
そこは、スパイの吹きだまりのようなところだった。
ナットは、新興財閥(オリガルヒ)の怪しい資金の流れを探る作戦を進めるかたわら、趣味のバドミントンで、一人の若者と親しくなっていく。
ほどなく、あるロシア人亡命者から緊急の連絡が入った。
その人物の情報によると、ロシアの大物スパイがイギリスで活動を始めるようだ。
やがて情報部は大がかりな作戦を決行する。
そして、ナットは重大な決断を下すことに……。
ブレグジットに揺れるイギリスを舞台に、練達のスパイの信念と誇りを描く傑作。
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