二十歳の誕生日を控え、声帯再生手術を受けたバロットは六年ぶりに声を取り戻す。<br />人生の新しい始まり──その記念スべき日に祝福と面会の要求を告げたのは、ウフコックを拘禁し続けるハンターだった。<br />ハンター=シザースと考えた根拠を知りたがっている。<br />そう考察したバロットは、交渉でウフコックの居場所をわずかでも掴むべく、フラワー法律事務所を訪ねる。<br />互いの目的を隠したまま、二度目の対話が始まろうとしていた。<br />