ハーブ河の上に春の微風が吹きはじめて間もない頃、アイソラの街に時ならぬ爆発音が鳴り響いた。<br />現場に急行したコットン・ホースが目にしたもの、それはベッドに横たわる一組の男女の裸の死体だった。<br />遺書もあったし、第三者がいた形跡もなかった。<br />明らかに、覚悟の心中と思われたのだが……