タイトルが示すように最終夜行寝台が舞台にはなっているが、おそらく、読む前に想像できるイメージとは違っているはず。<br />その寝台には、女が1人で乗る。<br />そして、女が立て続けに酒を飲む、という時の感情の動きや事の顛末なども、これまで多くの物語が紡いできたものとは違っているだろう。<br />最終夜行寝台は、きちんと定刻ごおりに任務を遂行するはずだ。<br />そして寝台のベッドは、上段ではなく下段で、ほんとうによかった。<br />