クールで、どこか情緒的。<br />タイトルを見て、そんなイメージが先行したら相当に無残な結果になるはずだ。<br />起こることは、起こる。<br />そこに善悪はない。<br />ロクでもない男たちはどこにでもいるのだ。<br />きっと風向きが変わるだろう、という淡い期待に作家は応えない。<br />これは小説だから、むろん現実ではない。<br />たとえ現実にこのようなことが日々起きていても。<br />そして読者にはどんな感想も許される。<br />「なんて不愉快な小説なんだ」とかなんとか。<br />