女と男がいる。<br />女が「終わりにしたい」という。<br />男は「なぜ?」と聞く。<br />人類が、これまで無限に繰り返してきた行為だ。<br />いったい、平行線ではない別れ話というものが、あるだろうか?終わりにすることと嫌いになることは違う、という言葉がそこにあり、しかしその言葉は2人のあいだで共有されない。<br />されないまま、しかし2人は3度、話すために会う。<br />一度目と二度目は雨。<br />しかし三度目は晴れた。<br />すべてを終えて、窓から見えるのは、きれいなブルー・ムーン。<br />