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馬鹿が惚れちゃう

秋の気配が漂い始めた道を、1台のキャデラックが北上していく。
飛行機を使うことなく、まだ青函連絡船が生きていた時代。
室蘭まで。
キャデラックでストリッパーを劇場まで送り届けるという馬鹿馬鹿しくもゴージャスな、楽しい旅。
派手な芸名、アナウンス、踊りの合い間に移り変わる天候や北の町、港の風景が、文字通り幕間のように挿入される。
場所も辺境、人も辺境。
この先どうなるかわからないポンと投げ出された日々を描く心やさしきロードノヴェル。




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