狂った青空の下、ひたすら長く延びるカントリー・ロードを行く。<br />茫漠と広がる大地ばかりが取り囲み、やがて足を踏み入れたゴーストタウンに、小説の後半、大木と1組の夫婦が現れる。<br />1本の木を介して、死がすぐそこにあった時代。<br />死は、子供たちの手の先、いや、首の周りにあった。<br />縛り首の木のすぐ傍のブランコみたいに。<br />アメリカの昔と今を貫通する死の光芒。<br />