あばらやの星
童話と小説のジャンル分けをしてはいなかった作者、壺井栄児童文学集より「こじき」という言葉が日常的に使われていた時代。
捨て子や浮浪児はどこにもいた。
流れ者の職人が、昼時に同僚職人たちの残り物をおもらいしているコマツとサンゾウの姉弟こじきを、みるにみかねてひきとる。
男の家はあばらやだがそこには子どもたちの大好きな電灯があった。
【著者】壺井栄小説家 1899年 - 1967年香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。
坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。
以後東京。
1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。
1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。
『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。
1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
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