港の少女
童話と小説のジャンル分けをしてはいなかった作者、壺井栄児童文学集より小豆島に巡礼するおへんろさんがたくさん島にわたって来たころのこと。
村の船つき場の桟橋近くにちいさな店ミドリヤ屋がある。
小学生の孫娘と暮らす、六十すぎたおばあさんがひとりできりもりしている店で、質素な旅人に重宝な店。
みやげものや日用品を商い、夕方は手打ちうどんやいなりずしを食べる店。
出る船、着く船、孫娘ケイ子とおばあさんの暮しは汽笛とともにあった。
【著者】壺井栄小説家 1899年 - 1967年香川県小豆郡坂手村(現内海町坂手)生まれ。
坂手郵便局や役場勤務後、同郷の壺井繁治を頼り1925年に上京。
以後東京。
1941(昭和16年)『暦』が第4回新潮社文芸賞を受賞。
1955(昭和30年)『風』で第7回女流文学者賞を受賞。
『母のない子と子のない母と』で第2回芸術選奨文部大臣賞を受賞。
1954(昭和29年)映画「二十四の瞳」(木下恵介監督、高峰秀子主演)が公開され、全国的ヒットとなり、小豆島と壺井栄の名が一躍クローズアップされる。
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