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ちょうどその頃

その間、彼女が話したのは一言だけ午後4時から4時40分くらいまでの時間帯、この小説の舞台となる店は、一日中で最も暇になるらしい。
暇だから、数少ない客には目が届きやすい。
そこに常連の、一人の大人の女性がいる。
年齢のいくらか違う二人のウェイターが、その彼女について、あれこれ想像をめぐらせた会話を交わす。
勤務中の私語ではあるけれど、声のトーンはごく控えめで、失礼にはあたらない。
しかも噂話などではなく、賞賛に近い、願望のような会話だ。
その間、客としての彼女の発した言葉はただ一言。
そんな優雅な午後のひととき。
【著者】片岡義男1939年東京生まれ。
早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。
75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。
ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
http://kataokayoshio.com/




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