ふたたびメドレーで三曲
メドレーのような長篇小説をトリュフォーの映画『ジュールとジム』(邦題は『突然炎のごとく』)のように仲の良い男女3人がいた。
男が二人、女が一人だ。
男のうちの一人と女が結婚し、もう一人の男は心から祝福する。
そして時を経て、その二人が離婚したという。
本当の仲良しであった3人には、三角関係は存在しなかったから、結婚の時に嫉妬はなかったし、離婚の時に憎悪はなかった。
結婚しなかった男は今も独身、そして小説家だ。
離婚した彼女には瓜二つの娘がいて、その娘もまた作家志望だという。
あたらしい何かが今から始まりそうだ。
【著者】片岡義男1939年東京生まれ。
早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。
75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。
ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
http://kataokayoshio.com/
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