男嫌いと言われた
二度めには道があった一組の男女がいるホテルの部屋。
この小説は、その部屋から一歩も出ない。
いや、正確には出るのだ、彼らの頭の中の思い出として。
今日は、二人が出会ってちょうど1年目の日。
そして女性の誕生日だ。
二人の会話は、あからさまに二人がこれまで交わしてきた行為のこと。
互いの身体をほめ合い、自分たちの相性を喜び、論じ、時に発見があって、飽きることがない。
男嫌いと言われてきた女性が変わったのだ。
彼女の中には男性を受け入れる「道」がなかった。
しかし2度めからすぐに道ができ、彼は喜んでそこに挿入する。
【著者】片岡義男1939年東京生まれ。
早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。
75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。
ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
http://kataokayoshio.com/
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