東京青年
「東京は激変するよ。
だから東京を撮っておくといい」1950年代から60年くらいの東京を舞台にした長篇小説。
作家と同じヨシオ、という名前を持つ若者が登場する。
彼が高校生から大学生にかけて接触する女性たちは、すべて年上だ。
変わってゆこうとしている東京の街で、ヨシオは女性たちに学び、まだ何者でもない自分の中に核のようなものを作ろうとしている。
そしてこの小説は高度成長期の、前を向いたエネルギーばかりでなく過去を確かめ、過去の連続の中に現在があることも大切にしている。
そのことを端的に現すのが、この小説における写真の役割であろう。
【著者】片岡義男1939年東京生まれ。
早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。
75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。
ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
http://kataokayoshio.com/
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