私は泣いています
結婚について考える男性の思考が不穏な方向に。
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リリィの歌を背景に結婚について考える。
彼女が結婚を切り出したら受けようと覚悟を決めていた男性に、彼女は言います。
「今年は私たちの結婚の年ね」。
彼の思惑を飛び越えて、結婚が規定事実になってしまったフリーランスの彼は、結婚生活の維持のために就職を決めます。
その帰路に喫茶店でふと聴いたのが、リリィの「私は泣いています」でした。
その歌の歌詞を聴いている内に、彼は今の境遇が歌の主人公の女性のようだったらと考え始めます。
リリィの歌を背景に、結婚するとはどういうことなのか、自分は結婚する相手をどう考えているのかと思考が進む、結婚についての物語。
【著者】片岡義男1939年東京生まれ。
文筆家。
大学在学中よりライターとして「マンハント」「ミステリマガジン」などの雑誌で活躍。
74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。
翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。
小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。
著書に『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『メイン・テーマ』『日本語の外へ』ほか多数。
近著に『くわえ煙草とカレーライス』(河出書房新社)、『窓の外を見てください』(講談社)などがある。
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