うさぎ幻化行
飛行機事故で突然この世を去ってしまった、義兄・最上圭一。
優秀な音響技術者だった彼は、遺書とは別に「うさぎ」宛に不思議な‘音のメッセージ’を遺していた。
圭一から「うさぎ」と呼ばれ、可愛がられていたリツ子は、早速メッセージを聞くことに。
環境庁が選定した、日本の音風景百選を録音したものと思われるが、どこか不自然なひっかかりを覚える。
謎を抱えながら、録音されたと思しき音源を訪ね歩くうちに、リツ子は奇妙な矛盾に気づく――。
横浜、札幌、山口、香川、岩手……、音風景を巡る謎を、旅情豊かに描いた連作長編。
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