エアーズ家の没落
相次ぐ不幸の結果、当主のロデリックが去ったハンドレッズ領主館は、ますます寂れ、倹約を余儀なくされていた。
残されたエアーズ夫人と令嬢キャロラインの身を案じるファラデー医師は、館への訪問回数を増やしていく。
やがて、医師とキャロラインの間には、互いを慕う感情が芽生え始めるのだった。
しかし、ふたりの恋が不器用に進行するさなかにも、屋敷では異様な出来事が続発する。
事態は、最後の悲劇へと向けて、まっしぐらに進んでいくのだった……彼らを追いつめるのは誰? ウォーターズが美しくも残酷に描く、ある領主一家の滅びの物語。
たくらみに満ちたブッカー賞最終候補作。
/解説=三橋曉
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