ガーデン
燃える火に夜と書いて、カヤ。
赤い髪に華奢な躯、大きな眸をした捉えどころのない娘。
行く夏の海で火夜に逢った真波は、何の違和感もなく一緒に住むようになっていた。
その火夜が不意に姿を消してしまう。
そして二週間、真波の許へ火夜と同じエナメルを塗った小指が届く。
動顛した真波は同じマンション内の今泉文吾探偵事務所を訪ね、火夜を捜してほしいと依頼するのだが……。
謎めいた娘を求めて、植物園と見紛うばかりの庭苑に足を踏み入れた探偵。
血を欲するかのように幾たりもの死を招き寄せる庭で、今泉が見出したものは? 悲痛な真相が惻々と胸に迫る、本格ミステリの傑作。
更新中です。しばらくお待ちください。