フレンチ警部と毒蛇の謎
ジョージ・サリッジは英国第二の動物園で園長を務めている。
申し分ない地位に就いてはいるが、博打で首は回らず、夫婦仲は崩壊寸前、ふと愛人に走る始末で、老い先短い叔母の財産に起死回生の望みを託す。
その叔母がいよいよ他界し、遺言状の検認がすめば晴れて遺産は我が手に、と思いきや……。
目算の狂ったジョージは、しょうことなく悪事に加担する道を選ぶ。
自分たちに疑いは向けられない、万一の場合もジョージが泥をかぶることはない、と相手は言う。
そう、良心の呵責を別にすれば事はうまく運んでいた。
フレンチというスコットランドヤードの首席警部が横槍を入れるまでは――。
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