地球と太陽系を喪い、星の世界への進出を余儀なくされた人類は、生き延びるためにあらゆる形態の人間を生み出した。<br />ぼくらもそうして生まれた宇宙船だ。<br />そして今ぼくら2隻は特命を帯び、銀河中心にある巨大ブラックホールに向かって1600年に及ぶ旅を続けている――。<br />弱冠23歳の著者が贈る、雄渾の遠未来ハードSF。<br />第4回創元SF短編賞受賞作。<br />巻末に選考委員、大森望・日下三蔵・円城塔の選評を付す。<br />