人間の尊厳と八〇〇メートル
「俺と八〇〇メートル競走しないかい」。
偶然こぢんまりとした酒場に入った‘私’は、そこで初対面の謎めいた男に異様な‘賭け’を持ちかけられる。
男は人間の尊厳のために、競走をしなければならないと説くが──。
あまりにも意外な結末を迎える、一夜の密室劇を描いた表題作ほか、極北の国々を旅する日本人青年が遭遇した二つの美しい謎「北欧二題」、完全犯罪を企む女を待ち受ける皮肉な結末「完全犯罪あるいは善人の見えない牙」など、本格の気鋭が贈るバラエティ豊かなミステリの饗宴。
第64回日本推理作家協会賞受賞作を含む、5篇の謎物語。
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