凍える島
友人と喫茶店を切り盛りする北斎屋店長野坂あやめは、得意客込みの慰安旅行を持ちかけられる。
行先は瀬戸内海に浮かぶ無人島。
話は纏まり、総勢八名が島へ降りたつことになる。
ところが、退屈を覚える暇もなく起こった事件がバカンス気分を吹き飛ばす。
硝子扉越しの室内は無惨絵さながら、朱に染まった死体が発見され、島を陰鬱な空気が覆う。
道中の遊戯が呼び水になったかのような惨事は、終わらない。
――連絡と交通の手段を絶たれた島に、いったい何が起こったか?由緒正しい主題に今様の演出を加え新境地を拓いた、第四回鮎川哲也賞受賞作。
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