平井太郎はいかにして江戸川乱歩となりしか──。<br />乱歩手製の自伝『貼雑年譜』を読み解きながら、職業と住居の大遍歴を経て徐々に完成されていく探偵小説界の巨人・乱歩の実像に迫る。<br />1978?79年刊行の『江戸川乱歩全集』月報に連載された「乱歩の軌跡父の貼雑帖から」全25回の文章に、『貼雑年譜』の該当頁や往時の写真等を配した一書。<br />最も身近に接した家族にして社会学者である著者が辿る‘乱歩の軌跡’とは。<br />/巻頭エッセイ=戸川安宣、解説=浜田雄介