妖女のねむり
廃品回収のアルバイト中に見つけた樋口一葉の手になる一枚の反故紙。
小説らしき断簡の前後を求めて上諏訪へ向かった真一は、妖しの美女麻芸に出会う。
目が合った瞬間、どこかでお会いしましたねと口にした真一が奇妙な既視感に戸惑っていると、麻芸は世にも不思議なことを言う。
わたしたちは結ばれることなく死んでいった恋人たちの生まれかわりよ。
今度こそ幸せになりましょう。
西原牧湖だった過去のわたしは、平吹貢一郎だったあなたを殺してしまったの……。
前世をたどる真一と麻芸が解き明かしていく秘められた事実とは。
名匠が幻想味あふれる物語に仕掛けた本格ミステリの罠。
/解説=松浦正人
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