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わたしが幽霊だった時

季節は夏。
昼下がりの林道は家に続いている。
歩きながら(事故だわ!)ふいにそう思った。
なにかが変。
事故に遭ったって思うんだけど、頭がぼやけてて何も思い出せない。
気がついたら、ここ歩いてるんだもの。
あたしいま何着てるんだろう。
わからないから下を見た。
体がない! あたしは生垣を通り抜け、ドアを通り抜けて家のなかに入った。
宙に浮きながら。
部屋じゃ、だいっ嫌いな姉さんや妹たちが相変わらずのけんか。
誰もあたしのこと気づきゃしない。
あたし、幽霊になっちゃったんだ……でも、なぜ? 現代英国を代表する著者が贈る、おかしくてほろ苦くも暖かい時空を超えた物語。




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