屋上の名探偵
汗が滲む真夏の昼休み、名探偵の誉れ高い少女は屋上にいた。
授業中に学内で起こった、姉の水着の盗難事件に首を突っこんだおれ。
残された上履きから割り出した唯一の容疑者には、完璧なアリバイがあった。
行き詰まったおれは、友人から聞いた名探偵の評判を頼りに、彼女の知恵を借りることにした。
東京からきた黒縁眼鏡におさげ髪の転校生、蜜柑花子という変わった名前のおとなしめの少女。
普段は無口な蜜柑だが、鮮やかな推理で瞬く間に事件の犯人の名前を挙げる――。
鮎川賞受賞作家が、さわやかな舞台設定で描いた連作ミステリ。
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