九年目の魔法
ため息をつき、本をベッドに伏せる。
前に読んだはずだけど、こんな題名だったろうか? 壁にかかった写真の額を見上げる。
これもこんな写真じゃなかったはず。
この九年間で本当にあったことと、今おぼえていることが喰い違っている。
まるで過去が変えられてしまったかのよう。
大学生のポーリィは、十歳のころの思い出をたぐり寄せた。
そうだ、近くの屋敷でお葬式が! そこで、あの人、リンさんと出会って、ずっと歳上の男の人なのに仲良しになって、それから……それから、とても恐ろしい何かが起こりはじめた……失われた時を求める少女の、愛と成長と闘いをつづる現代魔法譚!
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