滑らかな虹
5年3組の担任教師・柿埼の提案した『ニンテイ』ゲームはクラスの子どもたちの心を捉え、学校生活にかかせないレクリエーションとして順調に機能しているように見えた。
引っ込み思案で『ニンテイ』を忌避していた百音も、親友となった香住の励ましを得て、夏休みの自然教室や秋の運動会を乗り越え、クラスメイトとの距離を縮めて徐々に自分の世界を広げてゆく。
この穏やかな日々が続くと、みな思っていた。
ただ、「彼ら」を除いては。
百音は思い返す。
最後の〈ゲーム〉が行われたあの日、夜の校舎で何が起きたかを。
圧倒的筆力で描ききった渾身の1200枚。
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