私の誇りを傷つけるなど、万死に値する愚挙である。<br />絶対に許してはいけない。<br />学内で‘皇帝’と称される稲見主任教授は、来年に副学長選挙を控え、恐喝者の排除を決意し実行に移す。<br />犯行計画は完璧なはずだった。<br />そう確信していた。<br />あの男が現れるまでは。<br />著者初の倒叙ミステリ・シリーズ、全4編を収録。<br />〈刑事コロンボ〉の衣鉢を継ぐ警察官が、またひとり誕生する。<br />