過ぎ行く風はみどり色
邪険な扱いしかしなかった亡き妻に謝罪したい――一代で財を成した傑物・方城兵馬の願いを叶えるため、長男の直嗣が連れてきたのはなんと霊媒師。
自宅で降霊会を開いて霊魂を呼び寄せようというのだ。
霊媒のインチキを暴こうとする超常現象の研究者までもがやって来て、方城家に騒然とした空気が広がる中、兵馬が密室状態の離れで撲殺されてしまう。
霊媒は方城家に悪霊が立ち籠めていると主張、かくて調伏のための降霊会が開かれるが、その席上で第二の惨劇が起きた――方城家を襲う奇怪な連続不可能殺人に挑むのは、飄々とした名探偵・猫丸先輩! 倉知淳の初長編となったユニークな本格探偵小説の雄編。
/解説=巽昌章
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