ただし、無音に限り
推理小説の名探偵に憧れて〈天野春近探偵事務所〉を開いたものの、依頼は多くはない。
以前の事件で知り合った中学生・楓の家庭教師も副業として継続している。
そんな夏の日、どこか不自然な様子を見せる園児がいるので調べてほしいと、保育園の園長から相談を受けた。
表立って不審な点は見られないが、長年子どもたちに接してきた園長のカンだという。
調べを始めて数日後、春近は園児との散歩途中にこちらを指さすような動きをする子どもの霊に気づく。
その霊は先月に亡くなったばかりの園児だと判明するが、はたしてその動きは何を意味しているのか? 『ただし、無音に限り』に続く、’霊の記憶が視える’私立探偵・天野春近の調査ファイル。
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