冬の王
ルーシ北部の領主の娘ワーシャは、変わった少女だった。
人には見えない精霊を見る力をもっていたのだ。
だが母が亡くなり、新しい母アンナがやってきたことで、彼女の運命は一変した。
アンナは熱心なキリスト教徒で、精霊を悪魔と呼び、怯え嫌ったのだ。
さらに都から派遣された司祭が村人の精霊信仰を禁じたため、本来人々を悪しきものから守っていた精霊たちの力が弱くなってしまった。
ある冬、村を極寒と夜の化け物が襲った。
ワーシャは精霊を助け、化け物と戦うが……。
心のままに自由に生きようとする少女ワーシャの闘いを描く、三部作開幕。
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