こうしてイギリスから熊がいなくなりました
電灯もオイル・ランプもなく、夜がまだ謎めいていたころ、森を忍び歩く悪魔として恐れられた「精霊熊」。
死者のための供物を食べさせられ、故人の罪を押しつけられた「罪食い熊」。
スポットライトを浴びせられ、人間の服装で綱渡りをさせられた「サーカスの熊」。
ロンドンの下水道で、雨水や汚れを川まで流す労役につかされた「下水熊」。
──現在のイギリスに、この愛おしい熊たちはいません。
彼らはなぜ、どのようにしていなくなったのでしょう。
『10の奇妙な話』の著者であるブッカー賞最終候補作家が皮肉とユーモアを交えて紡ぐ8つの物語。
/【目次】1 精霊熊/2 罪食い熊/3 鎖につながれた熊/4 サーカスの熊/5 下水熊/6 市民熊/7 夜の熊/8 偉大なる熊(グレート・ベア)/訳者あとがき/解説=酉島伝法
更新中です。しばらくお待ちください。