時は天保十四年。<br />中山道の板橋宿に「つばくろ屋」という旅籠があった。<br />病床の主にかわり宿を守り立てるのは、看板娘の佐久と個性豊かな奉公人たち。<br />他の旅籠とは一味違う、美味しい料理と真心尽くしのもてなしで、疲れた旅人たちを癒やしている。<br />けれど、時には困った事件も舞い込んで――? 旅籠の四季と人の絆が鮮やかに描かれた、心温まる時代小説。<br />